コンテンツに進む

税込5,000円以上のご注文で送料無料

【第1回|本革バッグの品質は裁断で決まる?まずは革を知ろう】


【第1回|本革バッグの品質は裁断で決まる?まずは革を知ろう】
本革バッグづくりにおいて、縫製やデザインと同じくらい重要なのが「裁断」です。

しかし裁断について理解するためには、まず革そのものについて知る必要があります。

革は天然素材であり、一枚ごとに状態や大きさが異なります。

今回は裁断工程の第一歩として、革がどのような状態で入荷し、どのような特徴を持っているのかをご紹介します。
【半裁とは何か?】

【半裁とは何か?】

本革バッグに使用される牛革は、半裁の大きさにして加工されて、入荷します。

半裁とは、牛一頭分の革を背中と腹の中心で半分に割った状態のことです。

つまり半裁2枚で牛1頭分の革になります。

革工場やバッグ工場では、この半裁を広げた状態で検品や裁断を行います。

初めて見る方は想像以上の大きさに驚かれるかもしれません。

【革の大きさは牛によって違う】

【革の大きさは牛によって違う】

革の大きさはすべて同じではありません。

子牛なのか成牛なのか、雄牛なのか雌牛なのかによって大きく変わります。

当社で主に使用しているのは「ステア」と呼ばれる牛革です。

ステアとは、生後3〜6か月頃までに去勢され、2年以上育った雄牛の革を指します。

繊維がしっかりとしており、強度と柔軟性のバランスに優れているため、バッグや財布によく使用されています。

右の画像は、当社で使用しているステアの半裁です。

個体差はありますが、面積はおよそ200ds〜250ds程度になります。

※ds(デシ)は革の面積を表す単位で、10cm×10cmを1dsとして計算します。

【天然皮革には個体差がある】

【天然皮革には個体差がある】

革は天然素材のため、一枚として同じものはありません。

牛が生きていた頃についた傷やシワ、血筋、虫刺されの跡などが残っていることがあります。

これらは不良ではなく、天然皮革ならではの個性です。

均一な工業製品にはない豊かな表情があり、本革製品の魅力のひとつともいえます。

同じ革を使用していても、一点ごとに表情が異なるのはそのためです。

※左の画像は「焼印(やきいん)」です。生産管理や個体識別のために押されたもので、ブランド(Brand)という言葉の語源になったともいわれています。

【Aタン・Bタン・Cタンとは?】

【Aタン・Bタン・Cタンとは?】

革は状態によってランク分けされることがあります。

一般的には状態の良い順にAタン・Bタン・Cタンと呼ばれています。

Aタンは傷やシワが少なく、見た目の美しい革です。

一方でBタン、Cタンになるにつれて傷やシワの数が増えていきます。

ただし当社に入荷する革はAタンだけ、Bタンだけというわけではありません。

さまざまな状態の革が混ざった状態で入荷するため、裁断士による見極めが重要になります。

【まとめ】

革は天然素材であり、一枚ごとに状態や特徴が異なります。

裁断工程は革を切る前から始まっており、裁断士はまず革の状態を把握することから仕事をスタートします。

次回は、裁断士がどのように革を見極め、バッグの品質を左右する裁断を行っているのかをご紹介します。
特に天然皮革は一枚ごとに表情が異なるため、革職人の経験や判断力が仕上がりに大きく影響します。
私たちが製作する日本製本革バッグも、こうした裁断工程を経て一つひとつ丁寧に作られています。
普段は見ることのできない工程ですが、本革バッグの品質を支える重要な仕事のひとつなのです。
← コラム一覧に戻る